うめ先生のブログ

「子どもを集める」のではなく「子どもが集まる」保育をしよう!

園の「あたりまえ」を見直す

職員の異動がある保育園で働いていたときのことです。

その園には赴任してまだ1ヶ月でしたが、疑問に思うことがありました。 

 

それは、毎朝の体操。

子どもたちがほぼ登園し終わる9時半頃から、クラスごとに整列してラジオ体操をみんなですることが日課だったのですが 

 

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「先生に怒られるからちゃんとするかー」

と言わんばかりの表情で取り組む子どもたち。

飽きると砂遊びを始めてしまう子どももいます。 

 

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体操中に、隣にいる友達とケンカに発展することも度々ありました。

 

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2・3歳児クラスの子どもにいたっては、体操の列から脱走!!ってこともよくある光景です。 

 

砂遊びや友達とのトラブル、体操をやめて他の遊びを始める。

その度に保育士は叱ったり、追いかけたり。 

 

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子どもたちのためにしているはずの体操なのに、子どもたちは楽しめていない。

  

それはラジオ体操に飽きているからでは?

楽しい体操はたくさんあるのに、そもそもなぜ毎日ラジオ体操なの?

  

まだ赴任して1ヶ月だけど、正直私も毎朝のラジオ体操には飽きてきていました。笑

  

園に在職して長い先生に尋ねても、

「もうずーーっとラジオ体操だよ」

と言うのです。 

 

そこで私は、思い切って職員会議で提案してみました。

「ラジオ体操にこだわらず、色んな体操を取り入れてはいけないのですか?」

  

そこでやっと他の先生方も、

「確かに自分も飽きてるから、子どもはもっと飽きてるよね」

「飽きてるから他の遊びに目が行ったり、他児とのトラブルになっているのに、

叱るのはストレスだし、子どももストレスだと思う」

「面白くて楽しい体操を取り入れよう!」

と現状を振り返り、改善しようということになりました。

  

「でもラジオ体操というものをまったくしなくなるのはどうだろう?」

「小学校でもするだろうし...」

という意見も出たので、しばらくラジオ体操はお休みにし、色々な新しい体操を子どもたちが楽しむようになったらラジオ体操も時々取り入れよう。

ということになりました。

  

それからは毎日、いろんな体操を取り入れました。

保育園でよく行われているであろう、

いっとうしょう体操、らーめん体操、エビカニクス・・・

他にも子どもたちが見ているTV番組から取り入れたり、積極的に体操が学べる研修に参加したり。

  

子どもたちはもう体操中に砂あそびをしたり、ケンカをしたり、脱走して他の遊びを始めることはありませんでした。

  

園ではあたりまえになっているけど、よく考えたらこれってどうなんだろう?

子どもたちにとってどうなんだろう?

  

そういうことって、よーく園を見渡せば、意外とあると思うんです。

この園みたいに異動があると、他園と比べる機会も多いですし、異動がなくても私みたいに勤務したことのある園が多いと、

「ん?この園なんでこうなんだろう?」

と疑問は感じやすいですが

  

ながーーく同じ園に勤務していると、園のあたりまえが、本当にそれでいいのか見えなくなってしまうことがあると思います。

  

また、この園は

「これはこうしたほうがいいのでは?」

と問題を提起しやすい園でしたが、そうでないこともあるかもしれません。

  

でも思うんです。

一番大事なのは、それが子どもにとって本当にベストなのかどうかということだと。

それを基準に考えているだろうか、と。

  

 

みなさんの園ではどうですか?

園での「あたりまえ」を見直してみませんか?