うめ先生のブログ

「子どもを集める」のではなく「子どもが集まる」保育をしよう!

保育園ならではの職員間のチームワーク

担任保育士欠席のため、カバーで入っていた(担任の代わりにクラスに入ること)

4歳児クラスでの出来事です。

 

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午睡後の着替えの時に、泣き出したのんちゃん。

 

泣きながら叫ぶ言葉から

着替えのズボンが気に入らないこと。

のんちゃんの様子から

目覚めが悪く機嫌が優れないこと。

 

・・・この二つはわかるのですが、出会ってまだわずか。

きちんと関わるのはこの時が数回目。

のんちゃんと私の信頼関係がまだ築けておらず・・・ 

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 のんちゃんの気持ちに寄り添いたいのに、

 

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私の言葉はのんちゃんの心に入りません。

のんちゃんの気持ちを探りながら、

のんちゃんに寄り添ったり、他の方法を提案してみたりするのですが、

のんちゃんの大泣きは止まらず。

 

そうこうしているうちに、クラスの子どもたちはおやつを終え、そろそろ園庭で遊ぶ時間です。

クラスにいる保育士は私一人。

 

さて、こんな時、あなただったらどうしますか?

 

私がとった方法は、

「他の先生に協力してもらう!」

でした。

 

まず事務室へ行き、園長先生・主任先生に相談。

それまでの状況や推察、のんちゃんの気持ちの予想や私がした関わりなどを話しました。

 

その園に赴任して長い園長先生や主任先生が相手だったら、

のんちゃんが自分の望みをしっかりと伝えることが出来るのではないかと考えました。

 

園長先生も主任先生も同意して下さり、そこから先の、のんちゃんの対応は主任先生にお任せすることに。

私はクラスの子どもたちを連れ、園庭に出ました。

 

しばらくすると着替えのズボンをしっかり履き、事務室でおやつを食べ終えたのんちゃんが元気に園庭に出てきてくれました。

そして、

 

「うめ先生、こまらせてごめんね」

「のんちゃんね、朝履いてたズボンがよかったと」

 

と教えてくれました。

朝履いていたズボンは午睡前に汚れ物として、ビニール袋に入れるようにしています。

ですがのんちゃんは、汚れてしまっているそのズボンを履きたかったんですね。

そのズボンを気に入っているという理由のほかにも、

着替えのズボンのゴムが苦しいから履きたくないということもわかりました。

 

私にはその気持ちを伝えられなかったのだけど、

主任先生には心を開いて伝えることが出来たようです。

 

汚れているズボンだから履けないことはわかっていたのんちゃん。

主任先生としっかり話し合い、

替えのズボンが苦しいという事情も考慮し、

今回は特別に朝履いていたズボンを園で洗濯乾燥することになったそうです。

 

「そのズボンが乾くまでは、保育園のズボンを履いて待つ」という約束もしたようでした。

 

自分の気持ちを大事にしてもらい満足したのんちゃんは、

やっと落ち着き、私にもたくさん話しが出来るようになっていました。

 

このことはもちろん保護者にもお伝えし、

着替えをロッカーに豊富に用意することや、サイズのチェックをお願いしました。

担任保育士にも一連の出来事と対応を報告しました。

 

 

 

クラスに自分一人が配置されていても、

状況によって他の保育士に応援を求めることが出来る。

これは保育園のよい在り方だと思います。

 

このケースでは、主任先生が対応を代わってくれましたが、

状況によっては他の保育士に応援を頼むこともあると思います。

(自己判断ではなく、園長先生や主任先生に相談して決めます。)

 

また、クラスの子ども達を他の保育士にお願いし、

自分が一人の子どもの対応をすることだってあります。

 

こんな風に臨機応変にみんなで園の子ども一人一人に寄り添えるって

素敵だと思いませんか?

ただこれは、職員間の人間関係がしっかり出来ているからこそ可能なことなのだとも思います。

 

この時主任先生にお任せしようと思えたのは、

主任先生が私と同じように子どもの気持ちを大事にしてくれる先生だと知っていたからに他なりません。

 

日頃から保育についての考えを話していたことや、

「先生ちょっと助けてください~」

と応援を求めやすい関係性であることは大前提です。

 

保育園ならではの職員間のチームワーク。

これがしっかりと成立したとき、

「あ~、保育園っていいなー」

としみじみ思えます。