母にとっての子の遠足【追記有り】
前回「園行事の中でも遠足が好き」と保育士としての気持ちを綴ったのですが・・・
母として迎えた我が子の遠足は保育士のときの気持ちとは全く異なるものでした。
あくまで私の場合ですが、書いてみようと思います。
■母にとっての子の遠足
①お弁当作りへのプレッシャーが大きい。
保育士時代は何気に保護者に掛けていた言葉なんですが、
「給食がない分、お弁当が足りないということがないように!」
「好きなものだけ入れて下さい!」
「食べやすいように工夫して下さい!」
という言葉の圧力!!!
食べる量も好む物も気分などによって変化の大きい0歳児時期。
そろそろ離乳食も終わるかな~くらいの時期だったでしょうか。
保育士の立場だったからわかるんです。
その言葉に圧なんて本当はないことは。
そして、子を思っての言葉であることは。。
でもこんなにもお弁当作りに気持ちが抑え込まれるとは思っていなかったです。
(お料理が好きな方はそんなことないかもしれませんが・・・笑)
少なくとも保育士としてお弁当に対して思っていた「嬉しいだろうな♪楽しみだな♪るんるんッ♪」というわくわくした気持ちは全くありませんでした。
②お弁当作りの悩みは大きい。
そして、どんなお弁当にするか考えるという段階になって焦りました。
「0歳児のお弁当ってどんなの~~~~!?」
・・・というのも前回の記事を読んで下さった方は知っていると思いますが、出産前に勤めていた園は乳児のいない幼稚園と0歳児は遠足がなかった保育園。
0歳児さんのお弁当なんてみたことなかったんです。
(普通の保護者はそもそもないと思いますが・・・)
そして細かいことがわからない、気になる。
お弁当のふたをおさえるゴムって必要?じゃま?
水筒ってこれ小さい?お茶足りる?
デザートは別の容器に入れたらお弁当箱がかさばりすぎる?
そして最大に悩んだポイント・・・
キャラ弁にすべきーー?????
預かって来た子ども達のお弁当はみんなキャラ弁だったな~、でも0歳児。
え、おにぎり以外何入れたらいいのー?
たこさんウインナも唐揚げもまだ食べられないよー??
と悩みが最初に戻る。
③お弁当作り、大変。
悩みがなんとなく解決して迎えるお弁当作り、大変でした。
そんなときに限って夜泣きでほとんど眠れず、朝もすぐにふにゃふにゃと泣き出す我が子。
これを頻繁にしているお弁当持参園に預けている保護者さま、本当にすごい!
給食のありがたいこと!給食の先生、いつもありがとう!!!
心で叫びながら黙々と作る。
普段作りなれていないから要領も悪く、作り終えたときのキッチンの惨状たるや。
でもいいんだ、作れたから!!
そしていつになく豪華な朝ごはん。笑
④日中、いつも以上に我が子の様子が気になる。
そう、このとき実は第二子妊娠中のつわり真っ只中でした。(年子ちゃんなので)
自分も保育をしていればそれどころではなかったかもしれませんが、いつも以上にそわそわと気になる我が子とお弁当の様子。
あれでよかったのか?
あの量でよかったのか?
やはりキャラ弁にすべきだったのでは?(結局しなかった)
いっぱい残してたらどうしよう。
先生達に「わ、お弁当地味~」って笑われてたらどうしよう。(そんなひどい現場を経験しているだけに気になる先生方の反応・・・)
・・・そうですね、我が子の様子以上にお弁当の様子が気になって仕方なかったんですね。笑
⑤こんな日に限って日中の様子がよくわからない連絡ノート
親はね、気になってたまらないんですよ。
離れている間の我が子の様子が。
お迎えに行って、何なら帰宅の道中で開くんですよ。連絡ノート。
でもそんな日に限ってよくわからない。
「遠足楽しみました。」
でしょうねえ!!!!と半ばがっかりしながらノートを閉じました。
(あ。連絡ノートに関してはこちらの記事 とても読まれています!
【追記】誤解を与えかねない表現でした!
この頃はまだ入園まもなく担任の先生との信頼関係も築けていませんでした。
行事のときは連絡ノートが書けないほどの園があることは私も知っています。でもだったらせめて様子を直接聞かせてくれるなどの配慮は・・・ないの~~?と感じた瞬間の気持ちを書いています。
(自分がそうやって受け持って来たご家庭へ配慮してきた分、がっかりしたんですね、、)
ですが実際「おまけ」の項目に書いてある通り、翌日とても細やかに遠足中の様子を直接教えて下さり、地味~~なそのお弁当のことまで誉めて下さり・・・
よく見てくださっていたことが伝わって安心しましたし、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
この遠足だけでなく、先生方が我が子たちを大切に育んで下さったこと・・・
感謝の気持ちしかないです!
そんなわけで、忙しい先生方を責める気持ち、いつでもノートをしっかり書いて!という気持ちではないことご理解下さいね♪
⑥帰宅後お弁当箱を開けるときの緊張感が半端ない。
私は生涯この時の緊張を忘れることはないでしょう。
大げさではなく、本当に心臓止まるかと思うくらいにドキドキしました。
お弁当箱に顔を近づけて、薄目でそーーーーーーっと開きましたよ。
空っぽのお弁当箱を確認した時、その場に座り込んでしまいました。笑
(妊婦にこのドキドキはよろしくなかったですね。)
そしてやっと気持ちが落ち着きました。
おまけ:保育士ママとしてのプレッシャーも多大!
翌朝会った担任の先生の言葉に、悪意がないのはわかりながらもプレッシャーを感じずにはいられなかったです。
いや、これは遠足のときだけではないですね。
「やっぱりお母さんも先生だから~」
「言わなくてもわかりますよね~」
という言動。
今回のお弁当はおかげさまで「さすが!!」なんて言ってもらえましたが、もしかしたら裏側で「あのお母さん、保育士のくせにね!」と言われることだってあるかもしれないのです。
そうならないように立ち居振る舞い、子への教え、色々気をつけてはいるつもりでしたがそんなプレッシャーはあります。
(保育士ママのみなさん、いかがですか?)
■ほめられたお弁当
さて、「さすがママは保育士ですもんね!!」と担任の先生にほめてもらえたお弁当なので参考までに触れておこうと思います。
私は本来料理が嫌いではないですし、手先は器用だと自負していてキャラ弁作りも得意です!ただこの頃は夫婦関係の事情などもあって、料理をすることに自信がありませんでした。
そして先述した通り、「0歳児さんのお弁当」がよくわからなかった上、つわり真っ只中(妊娠悪阻で入院が必要と言われるほど毎回ひどい性質)で・・・
前向きにお弁当作りを楽しめる状況ではなかったのです。
それでも作らなければならないお弁当。
まずは保育士友達を頼りました。
かつての同僚や同じ学校で学んだ保育科の友達に尋ね・・・
0歳児のお弁当を調査!!笑
そして思ったのは「家の食事と同じでいい!」ということ。
幼稚園勤務をしていたときのことが私の経験として根強くて、見た目の可愛いお弁当にしなければならないような気持ちになっていたんですが、当たり前だけど「食べやすいこと」「おいしいこと」の方がずっと大事で、0歳児さんは特に「食べ慣れていること」もここに加わるような気がします。
そんなわけで、キャラ弁はやめることにして、自宅で食べさせているような手づかみで食べられるワンプレートメニューをそのままお弁当箱に移すイメージにしました。
お弁当作りに関して、保育士仲間のほかに大変お世話になった人がいます。
父です。笑
この頃ほぼ寝たきりだったので実家で生活していたのですが、実家は主に父が買い物と料理担当なのです。つわりがひどい私に変わり、夜のうちに長女の好きなおかずをいくつか用意してくれていました。
イラストで朝のお弁当作り大変・・・と描きましたが、私はひとくちおにぎりを作ったり果物カットしたり、お弁当箱に詰めたり。
こんなで大変って言ってたら世の保護者さまに怒られますね~。
ゴメンナサイ。
(夜泣きの不眠とつわりが本当にひどかったんです、、、と言い訳させて下さい。)
父が作ってくれていたのは、ほうれん草の胡麻和えやかぼちゃの煮つけなど・・・
THE・和風★
でもこれらは長女の大好物でした。
ひとくちおにぎりも長女の好みに合わせた味にすると何だか茶色っぽく・・・。
お弁当の詰め方も「自分でつかんで食べやすい」という部分に重きをおいたので(あえて若干隙間を作ったと言いますか)見た目の華やかさがなく・・・。
THE・地味★
でもそんなお弁当を担任の先生は
「自分で(手づかみで)食べられて本当によかったです!」
「好きなものばかりだったんですね、一生懸命食べていましたよ!」
「食べやすさ重視で、さすが保育士ママですね!」
と評して下さったんですね。
ママとしては新米だったし作る前に心が一騒動あった分、何だか嬉しくて泣きそうになりました。
■まとめ
そんなわけで保育士としてはうきうきわくわくの遠足も、母としてはそうではなかったという記事でした。笑
お料理が好きな方やお弁当作りが上手な方は私みたいに深刻にはならないかもしれませんが中には参考になる方もいるかもしれない?!ので書いておくことにしました。
間違わないで欲しいのは「キャラ弁はあかん!」ってことではありません。
私も子どもが大きくなるにつれて、キャラ弁を作ったときもありました。
(結構上手なんだぞ♪と自慢させて笑)
ただ大切なことは、食べやすく、美味しく、喜ぶ、お弁当であること。
そして、作り手に負担が少ないこともまた大事だと思います。
この経験をしてから私は、保育士として保護者への関わり方が変わったように思います。それまではどこか「事務連絡」になっていたように思うのです。
食べやすいお弁当を!
ピックは可愛くても入れないで!
量充分にして!
よろしく!
もちろんそんな乱暴な物言いはしていませんでしたし、子ども達を思ってのお願いでした。でもそこに保護者への寄り添いや労りはなかったです。
反省しました。未熟でした。
お忙しいでしょうが・・・
大変だと思いますが・・・
ご協力ありがとうございます。
○○をとても喜んでいましたよ!(具体的に)
保護者への寄り添いや労りも添えることが出来るようになりました。
遠足は子ども達のための遠足です。
子ども達と一緒に保育者も全力で楽しみます。
でも、その影に保護者の暗い重い気持ちがあったら・・・
それは悲しいことです。
保護者もまた晴れ晴れと遠足の日を迎えられるように(親子遠足でなくても!)と願います。そしてそれを実現するのは、保育者であるあなたのひとことなのかもしれません。
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