子どもと一緒に遊ぶ中で、保育環境を整える援助を
本日は、こんな保育のひとこまから
このとき勤めていた保育園の園庭には、プランターに花は植えてあるものの、子ども達が気軽に採って遊べるような草花(雑草)は全くありませんでした。
砂場遊びがままごとに発展することはよくある光景だと思います。
この日も、砂場横の木のテーブルセットを使いながらままごとが始まっていました。
ちょうど流行っていたのがカフェごっこ。
(最近はままごとの世界もおしゃれなものです。笑)
椅子に座らされ、
「ご注文は何にしますか~?」と聞いてくれるので
「やさいがない」
の言葉に、ハッとした私。
子ども達は、白い砂を砂糖に見立てたり、小石をイチゴに見立てたりして、カフェごっこを楽しんでいましたが、野菜に見立てる草があったらもっと楽しいだろうと思ったのです。
だけどここはカフェごっこの世界。
私が園外から雑草を取ってきて「ハイどーぞ」なんてちょっとつまんない。
そこで
「このお店には野菜がないんですね?じゃあ私が野菜屋さんになります!」と提案。
この園は園庭にこそ雑草がありませんでしたが、園のすぐ目の前は緑溢れる素敵な環境。
ままごとバケツを持って野菜という名の雑草を採り、私は行商と化したわけです。
子ども達は、野菜の行商をとても喜んでくれ、野菜を売り終え再びお客さんとなった私に素敵なランチセットを作ってくれたのでした。
(あれ?野菜スープはどこへ?笑)
もちろんほんの少しの距離でも園外に出るときは、園庭にいる保育士の人数や子どもの様子などをしっかりと確認し、他の先生方に伝え、連携を取り合った上で出ています。
保育士が足りていないのに場を離れたり、怪我やトラブルで子どもへの対応が必要なときにこのようなことは出来ません。
しかし、状況が許したときにこのように、子ども達と一緒に遊ぶ中で、子ども達の遊びの世界観を壊さずに遊びに必要なものを用意する(保育環境を整える)ということは、
立派な遊びの援助です。
「保育士は子どもと遊ぶだけが仕事なんでしょ?」
なんて言われがちですが、一緒に遊ぶ中で行っている援助はたくさんあるんですね。
理想を言えば、最初から子ども達が自由に採ってこれる草花があり、子ども達の発想で、その草花を野菜に見立てることが出来るといいと思います。
ですが、保育の環境がその理想の状態でなかった場合でも、保育士が一緒に遊びながらそこに気が付き、遊びの中で援助することが出来れば子ども達は充分楽しめると思います。
今回は戸外でのままごと遊びで起こった事例ですが、子ども達と一緒に遊ぶ中で、
「これがあれば!」
「こうだったら!」
と気付くことはたくさんあると思います。
その時に、
子ども達の遊びの発展を促す援助をさりげなく遊びの中で行っていく、
そんな保育が出来ると素敵だと思います。
それには、子ども達と一緒に楽しみながらも、子ども達の視点と保育士としての視点の両方を忘れないことがポイントです!
子ども達と一緒に遊ぶ中で保育環境を整える...
ぜひ気を付けて保育をしてみてください☆