保育実習生を指導するにあたって保育士が配慮すべきこと
今、保育士支援活動をする中で、保育学生からの相談や質問も多く受けるのですが、
保育の仕事への期待と同じくらい大きな不安を持っているのがわかります。
(冷静に考えれば、私たちもそうでしたよね?)
そんな実習生たちを受け入れ、指導することもまた、私たち保育士の大切な仕事のひとつですよね。
保育実習生に向けた記事を書きながら、受け入れる側の態勢についても振り返らなければならないと感じました。
そこで、今回は保育実習生を指導するにあたって配慮すべきことを書きたいと思います。
◎実習生を喜んで受け入れる
後々自分たちの仲間となる大切な存在です。
それも仕事なのだと自覚し、丁寧に指導する。
たまに実習生を嫌がる先生を見ると、残念に思います。
保育士が不足して首を絞められるのは、保護者だけでなく保育士も同じこと。
嫌がる姿勢はきっと伝わります。
◎実習生が安心して自分を出せる環境を用意する
あまりに厳しく、怖い先生に睨まれていたらびくびくして色々なことに挑戦することは出来なくなると思います。
「失敗してもフォローするよ」
という温かい姿勢でいることで、実習生が自分らしく色々なことに挑戦できるのではないでしょうか?
実習しやすい環境をつくりましょう。
◎子どもに名札をつける
実習生には子どもたちとたくさん遊んで、たくさん関わって欲しいです。
私は、子どもたちと仲良くなるために、名前を呼んで欲しいから必ず子どもたちに名札をつけるようにしていました。
反省会のときにも
「○○ちゃんがこの時こうで・・・」
と、名前がはっきりわかっているほうがいいですよね。
長く同じクラスに入るなら、後に不要になるかもしれませんが、少しの日数であれば必ずしたい配慮です。
◎実習生をよく見る
子ども一人一人を見るように、実習生のこともよく見ましょう。
私たち保育士だってそうだと思いますが、実習生にも一人一人に個性があります。
その実習生ならではのいいところ、素敵なところを認めて
「先生のこんなところ、保育士としてすごくいいと思うよ」
と言葉で伝えます。
保育士からのその言葉は、きっと自信に繋がると思います。
◎失敗を咎めない
実習生が失敗するのは当たり前。
咎めるのではなく、どうすればよかったのか一緒に振り返るようにしましょう。
また、その失敗が叱るようなことであったとき、人前を避けて要点を伝えるようにします。人前で叱る、と言うのは恥をかかせることです。
それは指導において不要なことだと思います。
◎実習生から学ぶ姿勢を持つ
実習生がしていた手遊びが自分の知らないもので、とても面白かった!
実習生がした遊びが面白くて、実習後も、子どもたちとしばらく楽しんだ!
こんなことってありますよね?
私たちは指導する立場だけど、逆に学ばせてもらえることもたくさんあります。
「実習生」ではなく、同じ「先生」として、情報を交換し合えることも楽しみのひとつです。
◎自分が保育実習生だった時を振り返る
初心に帰る良い機会だと思います。
私が実習生だったとき、とにかく怖い先生がいました。
いつもイライラしているし、私だけでなくパートの先生方にも怒鳴ってばかり。
当然子どもたちにも。
「はい、今から手遊びしてみせて。」
と冷たい声で言われ、腕を組んで品定めするかのように見られて
「こんな状況で楽しい手遊びができるかーーーい!」
と内心思いながら、震えるように手遊びしました。笑
あまりにその先生が怖くて、
「保育園で働くのやーめよ」
と保育園志望だったのに、幼稚園に行くことに決めたのでした。
保育実習は学びの場ですから、楽しければいいってものではないけれど
でも、楽しいほうがいいし、何より実りのある学びであってほしいと思います。
自身の実習体験を振り返りながら、
今一度、実習生を受け入れる態勢について考えて頂けたら嬉しいです。